等々力の家居宅介護支援事業所
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ブログ 2018/05/07 08:11

―『わたしの手帳』を広めて地域のケア力向上へ―

―『わたしの手帳』を広めて地域のケア力向上へ―

~本人の尊厳を守り 心に寄り添う~

 

等々力の家居宅介護支援事業所の佐々木です。

 

ある女性は手帳に、記憶が失われていくことへの不安や葛藤を記し、「今までできていた料理ができない」「高血圧など持病を抱えているのに、服薬管理もできなくなった」。私は利用者を訪問する際、手帳を確認して経過記録に落とし、それとアセスメント表、ケアプランを本人や家族の承諾を得て、かかりつけ医に情報提供しています。この女性の悩みを医師に伝えると、医師はMRIを定期的に撮ることにし、結果、脳にかなり委縮があることがわかりアルツハイマー病治療薬を増量することになりました。娘はこのことで「認知症の進行が緩やかになって今の状態が維持できれば」と安堵の表情を示しました。医師は「手帳により普段の生活の状況がわかるため内服薬の調整ができ、早期治療にもつながる。また、介護保険更新の際に提出する主治医の意見書も書きやすくなるので、こうした情報提供はありがたい」―

 

女性は不安が軽減されたのか、町内会の役員にと誘われたとき、娘とともに出向いて「認知症だから」とカミングアウトしてお断りしました。自分の病気を隠さずに伝えることで、地域の人々から理解が得られ、それがまた支えになっていくに違いない―

 

私は手帳をもっと広めることで地域のケア力向上につなげられるのではないかと常々考え、そこで、特に面識のない地域のクリニックを回って手帳を渡しています。医師との信頼関係を築き、医療と介護の連携を深めたいという私の思いを医師側も受け止めてくれ、「これいいですね。自分の患者が書いてもってきてくだされば、身体のことだけではなく本人の悩みや気持ちがわかるし、普段の暮らしぶりもわかる」と、手帳の活用に前向きでした。

 

また、私は地域にたくさんある認知症カフェやサロンが有機的につながっていないと感じていて、それを束ねるような仕掛けを思案中であります。皆で手を組めば、地域を動かす大きな力になると考えているからです。それは、社会資源の一つひとつをつないでいく作業であり、そのゴールはまだ遠くにありますが、「その突破口を開いてくれるのが『わたしの手帳』」だと感じています。

 

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